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成年後見人の役割

2015/09/27

近年、認知症などの理由により本人に契約などの判断を安易に任せることができないケースが増えています。
そのためそういった方々を信頼できる人間に判断を任せることによって保護しようとする制度が成年後見制度です。
成年後見制度は大きく分けると2つに分けられます。家庭裁判所を通して公的に後見人などを決めるものが法定後見制度、本人が何かあった時に備えてあらかじめ後見人を選んでおくのが任意後見制度です。
では後見人とはどのようなことを本人に代わって行うことになるのでしょうか。
基本的に法定後見人として選ばれた場合、本人の程度の差により重い順に後見、保佐、補助の3通りに分類されます。
もっとも重い後見の場合には契約、遺産分割などの財産についてのすべての法律行為を後見人は代理することになります。日常生活に関する行為以外の行為に対する取消権も有します。
保佐の場合には民法13条1項に基づく行為、例えば借金や相続、本人に負担の大きい資産形成などの行為については保佐人(保佐を受けるに値する人の後見人)の同意が必要となります。またそのことについての取消権も有します。代理については裁判所が審判において決める特定の法律行為のみ代理することになります。
もっとも程度の軽い補助の場合には、保佐の場合よりも狭い範囲で民法13条1項所定の行為の一部を裁判所が審判によって決める行為において同意が必要となります。代理についても保佐より狭い範囲で裁判所によって決められます。
そして任意後見の場合には公正証書により結ばれた任意後見契約に基づいてその内容が決定されます。
成年後見制度の場合、後見人が行うべき役割とは以上のような行為です。

成年後見人選出基準

2015/09/27

成年後見人とは、認知症や知的障害や精神障害などにより、自分の財産管理や社会的サービスの契約などの法律行為を行うだけの判断能力がない方のために、本人に代わってそういった法律行為を行う職務を与えられた人のことを言います。
後見人は家庭裁判所によって選任されます。
選任する基準としては、以下の点が考慮されます。
まず、本人の心身の状態や現在の生活です。
本人がどんな状態で、どんな生活をしているのかにより、それに相応しいと思われる人が選出されます。
次に、後見人となる人の職業や経歴なども挙げられます。
職業や経歴は、社会的信用に関わります。
また、後見人となる人と本人との間に利害関係が有るかどうか、といった点も考慮されます。
後見人には、本人の親族だけでなく、法律や福祉の専門家や福祉関係の公益法人やその他の第三者が選出される場合もあります。
後見人に法人を選出する場合には、その法人の事業の内容や法人の代表者が誰なのか、また本人との間に利害関係が有るかどうかなどの点も考慮されます。
選出には、本人の意見も反映されます。
他にも、様々な事情を考慮した上で後見人は選出されます。
後見人になるために特に資格などは必要ありませんが、未成年者や破産者などの欠格事項に該当する人は、後見人になることはできません。

証明書交付のポイント

2015/09/27

成年後見登記は、法定後見と任意後見契約の登記のことです。以前の「禁治産・準禁治産制度」では、後見が確定すると戸籍に記載されていましたが、このことに抵抗があり利用しないケースも多かったため、戸籍への記載をやめて、法務局に登記することになりました。
成年後見登記制度は、東京法務局の後見登録課がコンピュータ処理を行っています。家庭裁判所は、法定後見開始の審判をしたとき、任意後見監督人の選任の審判をしたときに登記の嘱託をします。任意後見契約の公正証書を作成したときは、公証人が登記の嘱託をします。
また、登記情報を開示する場合には、登記官が請求に基づいて登記事項証明書交付を行います。
登記事項証明書には、被後見人の住所、氏名、後見人の権限、任意契約の場合にはその内容などが記載されています。この証明書は、後見人が本人に代わって、介護施設への入所契約をしたり、財産を売買するときに、後見人であることを証明するために利用します。請求できるのは、本人、配偶者、4親等以内の親族、成年後見人などに限定されます。
登記されていないことの証明書の交付も請求できます。介護施設への入所契約や財産の売買の際に、判断能力があることを証明するために利用します。請求できるのは、本人、配偶者、4親等以内の親族などに限定されます。
交付申請するには、東京法務局後見登録課か地方法務局戸籍課の窓口、郵送、オンライン申請のいずれかで手続きをします。

成年後見登記制度のメリットデメリット

2015/09/27

成年後見登記制度とは、その人が成年後見制度を利用しているかどうかに関する情報を登記し、公開する制度の事を指します。この制度を利用することで、企業などの重要な職に就任しようとする人が成年後見制度を利用しているかどうか、また成年後見制度によって制限を受けている内容を確認することができます。
成年後見制度とは、高齢などの理由により本人にその判断力が著しく低下し、財産の管理や契約に関する良否の判断ができないと思われる場合に、家庭裁判所に申請することで後見人を立て、その人の判断なしでは契約などの行為が成立しないようにする制度です。成年後見制度を利用している人が悪徳な契約などを行った場合でも成年後見制度を利用している場合、後見人の承諾がない場合にはその契約が無効となるので、安心して財産の管理などを行うことができます。
但し、この制度にはデメリットがあり、制度を利用している人は自分で自由に契約ができなくなることと、選挙権を失うという事があります。また、登記制度を利用している場合には成年後見制度を利用していることが開示されてしまうので、企業の重要な職に就くことができなかったり、社会的な生活における制限を受けることがあります。

制度の注意点とは?

2015/09/27

成年後見制度には注意点があります。それは、被成年後見人となった人の人権が保証されるかどうかという問題があるからです。そもそも人権と言うのは、自分の意思決定を尊重されるかどうかということになってきます。そうした人権が、制度によって侵害されてしまう可能性があるのです。選択というのは人権です。どういう選択をするかによって、人権というのは変わってきます。しかし、成年後見制度は、その選択をどうにかして、被成年後見人を守ろうというのが、成年後見制度です。成年後見制度の対象となると、選択の自由が制限されてしまうことになります。成年後見制度の対象者が政治投票する権利というのは、保証されています。前まではそうではなかったのですが、裁判によって、そうした政治投票の権利も保証されるようになりました。ただ、成年後見制度の対象になったような人が選択した契約というのが、無効化されるということで、契約として不利に働くことは、あります。成年後見制度は、契約者の人権を守るものです。しかし、成年後見制度によって、人権を侵害されてしまうことは、ありえることなのです。成年後見制度を上手に利用することが、必要となってくるのです。

制度を利用する際の条件

2015/09/27

成年後見制度というものは、正確な意思表示ができない人に、財産や身体を守るために、代わりに意思を表示する人を建て替える制度です。成年後見制度に必要なものは、まず裁判所の決定が必要です。被成年後見人ということを裁判所に認めてもらう必要があるのです。成年後見制度で、被成年後見人だと判断されるには、知的障がいや精神障がい、または認知症などの高齢の病気によって、正当な意思表示ができないということが必要になります。そうした意思表示ができないということは、直ぐに騙されてしまったり、または不当な契約を不当な契約だと思わず契約してしまったりします。そうした意思表示というのは、不当なものです。そうしたものを正当にするために、制度が必要になってくるのです。正当な意思表示ができる人が代わりに契約をすれば、その人の人権が守られることになります。また、被成年後見人が契約したものというものは、取り消しができるようになっています。そのため、不動産などの大きな取引では、予め被成年後見人であるかどうか確かめるようになっています。そうした制度によって、取引をする者、全員が正当な取引として扱うようになるのが、制度の目的なのです。

制度を利用する手続きの手順

2015/09/27

成年後見制度を利用するための手続きの手順は、次の6つの段階で進んでいきます。1つ目は「家庭裁判所への申し立て」です。2つ目は「家庭裁判所の調査官による事実の調査」です。申し立てに従って申立人と被後見人となる本人、成年後見人(保佐人、補助人)候補者が家庭裁判所に呼ばれ、事情を聞かれることになります。3つ目は本人の精神鑑定です。精神鑑定の費用は5〜10万円と言われていますが、実際に精神鑑定が行われることはめったになく、申し立て全体から見ると約10%程度に過ぎないとも言われます。4つ目は「審判」です。成年後見人(保佐人、補助人)には申し立て書に記載された候補者が選任されることが多いですが、時には家庭裁判所の判断により弁護士や司法書士などが選任されることもありえます。5つ目は「審判の告知と通知」です。家庭裁判所は審判の結果として審判書謄本を発行します。最後に「法定後見」が開始されます。この事実は東京法務局に登記されます。なお、申し立てをしてから審判までにかかる期間は申し立て全体の約80%で2ヶ月以内とされています。個々の事案によるところもありますが、最終的な審判に至るまでの期間は制度の開始当初と比べると大幅に短縮しました。

法定後見制度には種類があります

2015/09/27

法定後見制度は物事を判断する能力が十分でない人の権利を守るために作られた制度です。その判断能力の程度に応じて、大きく三種類に分けられています。
まず最も状態が重い場合が後見となります。物事の判断がほとんどできないような方がこれにあたります。日用品の購入など身の回りのこと以外は、後見人が代理して行うことになります。これにより、不当な契約などによって被害を受けることを防いでいくのです。
後見にあたる状態ではないけれど、物事を判断する能力が不十分という方は、保佐という制度を利用することになります。保佐人は民法に定められている重要な法律行為について同意すること、あるいは取り消すことができます。後見と違い、本人ができることが多くなっているのが特徴です。
これらの種類に加え、大抵のことは自分で判断できるが、難しい物事は不安があるなどの場合に、補助という制度があります。以前の制度ではカバーできなかった軽度の障害がある方に対し、その権利を守るために生まれた制度です。補助の申し立ての時に、支援が必要な項目を指定することになります。自己決定を尊重するという考え方から、この場合だけ、本人の申し立て、もしくは同意が必要になるという点もポイントです。

法定後見制度と任意後見制度を比較

2015/09/27

成年後見制度という言葉はよく聞くけれど、その分類がどうなっているのかよくわからない、という方も多いようです。成年後見制度は、大きく法定後見制度と任意後見制度に分けられます。法定後見制度はその中で、判断能力に応じて後見、保佐、補助の三段階に分けられます。法定後見制度の利用には一定の判断能力の低下がみられることが条件となります。そのため、いまだ判断能力に問題があるといえない状態では申し立てができませんでした。しかし、自分が判断できなくなってから後見人等を選ぶことに不安を覚える方も多く、判断能力がしっかりしているうちにじぶんで後見人等を選ぼうという制度として、任意後見制度が生まれたのです。
任意後見制度は、元気なうちに信頼できる人を選び、任意後見契約を結び公正証書を作成しておきます。その後、判断能力が衰えた段階で家庭裁判所に申し立てをし、契約に従って後見業務を開始するのです。自分で後見人を選べること、依頼する項目を決めることができることなどがメリットといえます。自己決定という事を重視したい場合、後見業務を依頼したい人が決まっている場合などは任意後見制度は非常に役立つ制度であるといえるでしょう。

知ってる?成年後見制度

2015/09/27

成年後見制度とは、知的障害や精神障害、認知症などの精神上の障害で判断能力が十分でない人が、契約面や生活面で不利益を被らないように、家庭裁判所に申し立てて、その人を援助する人を付けてもらう制度です。成年後見人の仕事は、財産管理や契約などの法律に関わることで、食事の世話や介護は仕事ではありません。ノーマライゼーションの理念を趣旨としていますので、成年後見人が選任されても、日常の買い物などは自由に出来ます。
この制度は、任意後見制度と法定後見制度からなります。
任意後見制度は判断能力が衰える前から利用でき、支援内容を決めて本人と支援者の間で任意の契約を結びます。法定後見制度は、既に判断能力が不十分な人のための制度で、本人の精神上の障害の程度によって、さらに後見、保佐、補助の3つに分かれます。後見型では、支援する人は成年後見人と呼ばれ、全ての法律行為を代理で行うことができ、全ての法律行為の取り消しもできます。保佐型では、支援する人は保佐人と呼ばれ、申立時に本人が選択した法律行為の代理権があり、重要な法律行為の取り消しもできます。補助型では、支援する人は補助人と呼ばれ、申立時に本人が選択した法律行為の代理権・同意権・取消権があります。

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