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失踪宣言取消をした場合に注意すべきこと

2016/04/22

テクスチャー13

失踪宣言とは、従来の住所や居所から去り不在の者や災害等で生死不明の者に対して、死亡したものとみなし、その者の法律関係を一旦確定させるための制度です。そして失踪宣言がされると、相続や婚姻関係解消の手続きが開始されることになります。しかし失踪者の所在が明らかになったり、その生存が判明した場合には、利害関係人もしくは本人が裁判所に請求し、失踪宣言を取り消さなければなりません。
失踪宣言取消は、法律用語で、ある事実を知らなかったことを意味する「善意」と、ある事実を知っていたことを意味する「悪意」によってその効果は異なるので、注意が必要になります。
前者の場合には、失踪宣言からその取消の間になされた行為はその効力を失いません。財産関係においては、失踪宣言後に財産を得た者は取消によってその権利を失いますが、返還義務は全部ではなく、今残っている範囲で返還すれば足ります。婚姻関係においては、失踪宣言後、失踪者の配偶者が再婚した場合、その配偶者と再婚相手双方とも失踪者の生死を知らなかった場合に限り、前婚が復活することはありません。
一方失踪者の生死を知っていた「悪意」の場合は、財産関係においては、基本的に現在残っているものだけではなく、失踪宣言後に得た全部の利益を返還しなくてはなりません。婚姻関係においては、失踪者の配偶者と再婚相手のどちらか、もしくは双方とも悪意だった場合、前婚は復活し重婚状態になります。この場合、前婚は離婚原因が、再婚は取消原因が発生します。

失踪宣告を取り消した時に再婚している場合

2016/04/22

テクスチャー14失踪宣告は、ある人の生死が不明となっている場合に、死んだことにして相続手続きを進めるものです。家庭裁判所に失踪宣告の審判を申し立て、認容されると死亡したのと同じ扱いになります。通常の失踪では、行方不明になってから7年以上経過してから、事件事故などで行方不明になった場合には1年経過すると申請できます。失踪宣告がされると、相続が開始されて、結婚は解消されます。
失踪宣告したのに本人が帰って来た場合には、利害関係者か本人が家庭裁判所に失踪宣告の取消を請求すると、失踪が取り消されます。相続はなかったことになり、婚姻関係は復活します。
では、配偶者が既に再婚していた場合には、どうなるのでしょうか。
失踪者が生きていることを、失踪者の配偶者と再婚者のどちらも知らなかった場合には前婚は復活せず、どちらかが知っていた場合には、前婚は復活して重婚になります。このため、前婚は離婚原因となり、後婚は婚姻取消原因になるとなります。これが従来からの説でしたが、今の有力説は、いずれの場合でも再婚を優先して、前婚は復活しないというものです。法律上の規定はないため、裁判を起こしてみないと、実際にどうなるかは分からないとされています。

失踪宣告を取り消した場合の相続

2016/04/22

テクスチャー12もし失踪者の所在や生死が明らかになった場合は、失踪宣言を取り消さなければなりません。失踪宣言が取り消されると、失踪宣告後相続により財産を得た者には、失踪者が得るはずだった財産を返す義務が生じます。この場合、失踪者の生死を知らなかったことを意味する「善意」で財産を得た者と、その生死を知っていたことを意味する「悪意」で財産を得た者とでその義務の範囲が異なってきます。
善意で相続財産を得た者の場合は、「失踪宣告の取消しは、失踪の宣告後その取消し前に善意でした行為の効力に影響を及ぼさない」という民法32条1項後段の文言が適用され、当然取り消しにより失踪宣言後に得た相続上の権利を失いますが、財産の返還義務は、失踪者が得るはずだった全ての財産を返還する必要はなく、手元に残っている得た財産の範囲(=現存利益)で足ります。またもし善意で相続財産を得た者が、失踪者の生死を知っている悪意の第三者に転売した場合は、たとえ悪意の第三者であっても、その所有権を主張できるとされています。
一方悪意で相続財産を得た者の場合は、民法32条1項後段の文言は適用されず、失踪宣言後に受け取った失踪者が得るはずだった相続財産を全て返還しなければなりません。

失踪宣告をとりやめたい場合

2016/04/22

テクスチャー15失踪宣告は、居所から去って戻る見込みがない者や、災害等で生死不明な者に対して、申し出により家庭裁判所が法律関係を一旦停止させる制度です。ですが、失踪宣告を受けた者の生死が判明し、失踪宣告をとりやめたい場合は、家庭裁判所に請求して、失踪宣告を取消さなければなりません。この時家庭裁判所に請求できるのは、本人だけではありません。本人と利害関係にある者でも家庭裁判所に請求することができます。この利害関係人には、失踪宣告を受けた本人の配偶者、その財産を管理している人、相続人、受遺者などが法律上利害関係がある者として扱われます。
失踪宣告の取消が行われますと、失踪宣告はなかったことになり、一旦死んだものとして扱われていた法律関係が復活します。しかし、その法律関係を全部なかったこととして覆してしますと、失踪宣告で確定した法律関係を信じ、それに基づいて法律行為を行った者は思いがけない不利益をこうむることになります。そのため民法では、失踪宣告からその取消までの期間に、失踪宣告を受けた者の生死について知らないでした法律行為は、その効力が消えることはないと定めています。また、財産関係に関しても、失踪宣告を受けた者の生死を知らないで得た財産なら、全部を返還する必要はなく、まだ残っている範囲で返還すれば足りると定められています。

死亡が認められることとの違い

2016/04/22

テクスチャー11家族の行方がわからなくなってしまった場合に、家庭裁判所に申立てをすることで、認定死亡が認められる場合がありますが、大別すると2種類があります。
一般的なのは家出などにより、行方がわからなくなっている場合です。
最後の足取りから7年以上が経過しており、なお生死が不明な場合に、家庭裁判所へ申立てをすることができます。
もうひとつは沈没した船舶の中にいた人や、戦災や震災など、死亡の原因となるような危難に遭遇し、その状態が終了してから1年間が経過してもなおその生死が明らかでない場合に申立てができるもので、こちらは特別失踪と呼ばれます。
いずれの場合でも、申立てを受けた家庭裁判所は必要な事実調査を行い、公示催告という公告手続きを取ります。
この期間内に行方がわからなかった場合には、失踪宣告がなされます。
普通失踪の場合は期間満了時に死亡したものとみなされ、 特別失踪の場合は生命の存亡に値する危難が去った時に死亡したものとみなされます。
いずれの場合も法律的に死亡したとみなされるため、相続や婚姻解消などが生じます。こうした制度は、戦争終結時に多くの人の生死がわからなかった状況下で大きな効力を発しましたが、残された家族の生活を安定させるための制度であるといえるでしょう。

どのように効果がでるのか

2016/04/22

テクスチャー09一定の期間にわたり、行方不明の状態が続いた場合に、法律的にその人の死亡を認定する制度があり、これを「失踪宣告」といいます。
これは一定の要件の下で、家庭裁判所において申立により認定されるもので、「普通失踪」と「特別失踪」があります。
このうち特別失踪は、民法で定められている戦争終結後、沈没後、その他の災難が去った後などの危難が去った後、1年間を経過してもその人の生死が不明な時に宣告されるものです。
失踪宣告の申し立てが行われると、家庭裁判所では事実関係の調査を行い、その結果公示催告という公告手続きを行います。
特別失踪の場合はこの期間が2ヶ月以上とされています。kの期間満了後も、なお生存の証拠が見つからない場合には、申立のあった人の失踪宣告が行われます。
この宣告が出されることにより、失踪者本人は法律的に死亡したものとみなされます。そのため相続が開始されたり、婚姻関係が解消されることになり、あたかも失踪者本人が死亡した時と同じ取り扱いができるようになります。
こうした制度は、特に戦場での行方不明者が多かった戦後の時代に、大きな効力を発揮しました。
失踪宣告は、失踪者の残された家族の今後の生活のために作られた制度であるといえるでしょう。

失踪宣告を申し立てることのできる人について

2016/04/22

テクスチャー08「失踪宣告」とは、行方がわからなくなった人を、遺体など物的証明がなくても法律上死亡したとみなすものです。例えば、一家の大黒柱が失踪してしまったが生死がわからない場合、残された家族は収入源を失う上に不在者が死亡したと認定されないために遺族年金や生命保険を受け取ることもできません。
つまり、「失踪宣告」とはこれらの人たちを法律的に救うための制度であると言えます。ですから、誰でも失踪宣告の申し立てを家庭裁判所に出来る訳ではありません。これができるのは行方不明者の家族を始め、債権者、保険金の受取人などであり、このような人たちを「利害関係人」と呼びます。
また、失踪にも種類があり、これによって失踪が認められる期間が異なります。「特別失踪」とは戦地など危険性が高い地域に行ったままであるとか、大規模な災害があった地にいた後に音信不通になるなど、死亡の可能性が高いケースです。この場合は危険な状態が解消されたと認められてから1年たっても行方不明である場合に「失踪」と認定されます。
この特別失踪以外のケースを「普通失踪」と呼びます。この場合は失踪宣告がされるには、失踪してから7年が経過していなければなりません。

申立の手続きのながれ

2016/04/22

テクスチャー07数年単位で所在が不明な者がいるとき、その者が法定相続人になっているなど、何らかの利害がある場合は裁判所へ失踪宣告の審判を行うよう申し立てておくと、残った者による相続などの手続きがスムーズに進めやすくなることがあります。
失踪宣告の審判の申立ては、生死不明者と法律的な利害関係のある者が、不明者の住所地を管轄する家庭裁判所で書面で行います。裁判所は申立てを受理すると、申立人本人や生死不明者の親族などに対して呼出状を送達して事情を聞き、裁判所調査官がその聞き出した内容をもとに調査を行います。
調査官による調査が終わると、裁判所は生死不明者本人に対しては生存している場合に、その他の者に対しては生死不明者の生存や所在を知っている場合に届け出るよう官報や裁判所の掲示板に載せます。これは公示催告と呼ばれています。公示催告の期間は普通失踪では6ヶ月以上、特別失踪では2ヶ月以上とされており、この期間に届出が無く、生死不明者の生死が明らかにならなかった場合は、裁判所は失踪宣告の審判を行って申立人に知らせます。そして、2週間後までに即時抗告が無ければ審判が確定します。
失踪宣告の審判が確定した段階で、普通失踪者は最後に生死が確認されてから7年以上経過した場合、特別失踪者は危難が去ってから1年以上の期間が経過しても生死が確認できない場合は、失踪者は死亡したものとみなされて相続が開始されます。

行方不明の状態による失踪宣告の分類がある

2016/04/22

テクスチャー10不在者の生死や所在が長期間にわたって継続した場合は、その不在者の配偶者や子供などの利害関係者が家庭裁判所に失踪宣告に関する審判を行うよう申し立てを行うことができます。
民法では失踪宣告について大きく分けて2種類に区分しています。1つ目の区分は「普通失踪」と呼ばれるもので、不在者の生死・所在が最後に確認できてから7年にわたって生死の確認がとれない状態が継続することを指します。2つ目の区分は「特別失踪」と呼ばれるもので、ある者が死亡に至るような危難に遭遇し、危難が去ってから1年が経過しても生死が明らかにならない状態を指します。民法では特別失踪に分類される具体例として、従軍と船の沈没が挙げられていますが、地震や津波、火災、暴風、山崩れ、雪崩などの自然災害に巻き込まれて生死不明になった場合や、山登り中に誤って崖から落ちたり、動物に襲われて生死不明になった場合なども、家庭裁判所の審判によって特別失踪であると認定されることがあります。
家庭裁判所が失踪宣告を行った場合、起算日から所定の年数が経過していれば、失踪者は死亡したものとみなし、相続が開始されます。失踪者が生命保険に加入していた場合は死亡保険金も支払われます。

行方不明になって生死がわからない場合

2016/04/22

テクスチャー06人が行方不明になるという事は大変なことですが、実際にそういったケースもあるのが事実です。そういった時にそのままの状態で帰りを待てればよいですが、そのままにできない財産などもあるものです。帰ってくる見込みがほとんどない場合は、そのような状態を解消する必要があります。失踪宣告を受けることで、その人が亡くなったのと同じような状況になり、相続などの処理ができるようになります。
この宣告には二つのパターンがあります。通常の行方不明などの場合と、特別な危難に遭った場合です。この二つは失踪の期間に大きな違いがあります。通常の行方不明の場合は行方が分からなくなってから七年間経過してから申し立てることができます。また、特別な危難に遭った場合には、その危難が去った時から一年経ってもまだ生死が分からないという場合に申し立てることができます。
亡くなったとされる時期は、通常の行方不明なら最後に生存が確認されてから七年間経過したとき、特別な危難に遭った場合ならその危難が去った時とされています。この宣告を受けることによって、残された人たちは相続などで財産等を処分することができるのです。
宣告後、本人が戻ってきた場合は先刻の取り消しを請求し、取り消してもらうことになります。

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