失踪宣言取消をした場合に注意すべきこと

テクスチャー13

失踪宣言とは、従来の住所や居所から去り不在の者や災害等で生死不明の者に対して、死亡したものとみなし、その者の法律関係を一旦確定させるための制度です。そして失踪宣言がされると、相続や婚姻関係解消の手続きが開始されることになります。しかし失踪者の所在が明らかになったり、その生存が判明した場合には、利害関係人もしくは本人が裁判所に請求し、失踪宣言を取り消さなければなりません。
失踪宣言取消は、法律用語で、ある事実を知らなかったことを意味する「善意」と、ある事実を知っていたことを意味する「悪意」によってその効果は異なるので、注意が必要になります。
前者の場合には、失踪宣言からその取消の間になされた行為はその効力を失いません。財産関係においては、失踪宣言後に財産を得た者は取消によってその権利を失いますが、返還義務は全部ではなく、今残っている範囲で返還すれば足ります。婚姻関係においては、失踪宣言後、失踪者の配偶者が再婚した場合、その配偶者と再婚相手双方とも失踪者の生死を知らなかった場合に限り、前婚が復活することはありません。
一方失踪者の生死を知っていた「悪意」の場合は、財産関係においては、基本的に現在残っているものだけではなく、失踪宣言後に得た全部の利益を返還しなくてはなりません。婚姻関係においては、失踪者の配偶者と再婚相手のどちらか、もしくは双方とも悪意だった場合、前婚は復活し重婚状態になります。この場合、前婚は離婚原因が、再婚は取消原因が発生します。

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